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ニュートラルな気づき 


by honnowa
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昨日08/07/07の記事のつづきです。

7月6日 定例観察会 2 コブシの拳_c0100148_2231757.jpg
マメナシの実がたくさんなりました。
例年花付きのよくない木も、この春はたくさんの花が咲きましたが、その花数よりも多くの実がなったのではないかと思えるほどです。
花の様子は08/04/10の記事をご覧下さい。
下段左の画像です。










7月6日 定例観察会 2 コブシの拳_c0100148_2212141.jpgこれはコブシの実です。
コブシは庭木や公園でもよく見かけますが、実は初めて見ました。
虫こぶではないかと思いますよね。
こういう形の実なのだそうです。
コブシの拳ですね。
さまざまなサイトに書かれていることですが、コブシの名前の由来には、「開花直前のつぼみの形が子供の握り拳に似ている」、「花後にできる果実が握り拳のようにぼこぼことした形をしている」などの説があるようです。
以前、つぼみを観察していて、どこが拳に似ているんだろうと思ったのですが、この実の形はなるほど拳らしい。
実は今後、面白い変身をするようです。
今後の観察が楽しみです。
# by honnowa | 2008-07-08 06:32 | 自然
昨日はHa緑地の定例観察会でした。
一昨日に引き続き蒸し暑い日でしたが、それでも雑木林の入り口付近に近づいただけで、涼しい気配を感じました。
でもしばらく歩き回ったら、気配などどこかへ飛んでいってしまいましたが。
それでも緑の野山を歩いた後の疲労感は、日常生活のものとぜんぜん違って心地よいんですよね。
木陰を歩くっていいですよ、こんな日でも。

7月6日 定例観察会 1 定点観察   _c0100148_20345439.jpg定点観察をしている旧池の入り口からの湿地の様子です。
4月19日の様子と比べてみてください。
手前に大きく伸びだしたのが、たぶんアブラガヤです。
でもまだ水面が見えますから、たいしたことはありません。
今年は、いつも湿地が潤っています。
昨年の記事を読みますと、「先月まで湿地の中が乾燥」とありました。
一昨年も干からびた地面をみて、心配した記憶があります。
雨がよく降るのと、水が一度に流れてしまわないよう、先生がいろいろと工夫されているからです。(07/07/0307/12/04の記事参照)
# by honnowa | 2008-07-07 06:18 | 自然
芸文のアートライブラリーの雑誌用書架に浮世絵の本が置かれているのに気付きました。
『浮世絵芸術』(日本浮世絵協会/国際浮世絵学会会誌)という、オールカラーの美しい本でした。
そのP72~79に、名古屋テレビ浮世絵美術館が紹介されていました。

名古屋市在住の方にお尋ねしましょう。
名古屋テレビ(メーテレ)が浮世絵のコレクションを所蔵していることを知っていた人、いらっしゃいますでしょうか。
……
おそらくほとんどの方は知らないですよね。
わたしも知らなかったです。
8500点も持っているそうです。
しかしこれらは公開されていません。
「名古屋テレビ浮世絵美術館」というのは、名古屋テレビのHP上で公開されているバーチャル美術館なのです。
名古屋テレビのコレクションが公開されたのは、過去に展覧会で3回(しかもかなり以前のこと)と、新社屋完成記念で社内で展示されたもの1回しかないそうです。
まさに「知る人ぞ知る」です。
あまりに知られなさ過ぎるせいか?、研究のための閲覧なら喜んで歓迎するというPRもあって、関係者が寄稿した記事なのでした。
テレビ局が所蔵しているにしては、なんて控え目なPR。
コレクションは高額鑑定が期待されるような有名作品は少ないそうですが、テーマのある画帖が充実しているそうです。

さて実際にこの「名古屋テレビ浮世絵美術館」を観てみました。
HPのTOPページからはちょっとわかりづらいです。
そういう美術館があると知っていなければ、気付かないかもしれません。

  『メーテレ nagoyaTV.com 』様より 『メーテレパーク』から 『浮世絵美術館』
# by honnowa | 2008-07-06 05:35 | 美術

『時々一古今』 18

  み山には松の雪だに消えなくに 宮こはのべの若菜つみけり

          佐伯梅友校注 『古今和歌集』 (岩波文庫)


こんばんは。
こんな時間の更新になってしまいました。
明日の記事の準備を先に済ませ、今日は久々に古今を紐解きました。
今日は暑かったですね。
こんな時間でもまだ暑いですので、「松の雪」、「のべの若菜」の言葉のイメージでも、涼を感じました。

  《本日のお天気ニュース》
# by honnowa | 2008-07-05 23:19 |
6月28日は、馬渕明子氏(日本女子大学 教授)による、講演会『クロード・モネと日本』を聴講しました。

氏のお話しの主旨は、モネら浮世絵の影響を受けたとされる印象派の画家たちは、日本美術が傑作で素晴らしいから全面的に真似しようとしたのでなく、彼らが新しいことをしようとしていたときに、ちょうど浮世絵の手法や構図が参考になったから巧みに取り入れたのだ、ということでした。

印象派は屋外で光や空気を描き、当時のアカデミーなサロンから非難されます。
しかし印象派が打ち破ったこれまでの西洋絵画の伝統は、それだけではありませんでした。
彼らはルネサンス以来の遠近法も壊していきます。
消失点の位置、そこに向かって空間を空けるのが伝統的な描き方ですが、モネたちは浮世絵で発見したこれまでにない斬新な構図から、消失点の位置を極端に上げたり下げたりし、あるいは消失点へ向かう視線を遮るように土手や、木々を描きます。

モネの革新的な手法も、現在のわたしたちの感覚からすれば、それは実際によく見る自然の光景であり、どこが斬新なのだろうと思うほどです。
例としてスライドで紹介されたのは、『トゥルーヴィルの海岸』(1881年)と『かささぎ』(1868~69年)でした。
参考になった浮世絵は、歌川広重の東海道五十三次之内『四日市(三重川)』と『蒲原』です。
確かにモネは広重から構図をうまく取り入れ、従来の遠近法の構図を否定してみせるのですが、空気遠近法で遠近感を残しているので、浮世絵のような平面的な印象はありません。
しかし当時のパリの人々にとっては、それが革新的だったのです。
講演の中で興味深かったのは、これまで西洋では雪景色を描くことがなかったそうで、描かれたとしてもそれは暦として時季を表すためだったのだそうです。

ん?
雪景色ってなかったかしらん。
さまざまな西洋画を思い浮かべてみたのですが、わたしは中世の時祷書とブリューゲルくらいしか思いつきません。
ありそうでない雪景色の絵。

ルネサンス期に遠近法が生み出されたのは、まるで本物のように描くためでしたが、長い年月の間にそれは形骸化し、いつしか逆に実際に見た印象のとおりに描くことを否定するようになっていたわけです。


《参考記事》

  『クロード・モネの世界』展 (08/06/24)
# by honnowa | 2008-07-04 06:05 | 美術