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ニュートラルな気づき 


by honnowa
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ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ 1

昨日08/05/31の記事のつづきです。

今回のコンサートで最も「衝撃!」だったのは、ヴィオロンチェロ・ダ・スパラという楽器でした。
予習して演奏会に行きましたが、それでも楽器を抱えてクイケン氏が登場したときは驚きでした。 (08/05/23の記事参照)
想像以上に大きかったのです。

  『神奈川県立音楽堂』様より 『第15回神奈川国際芸術フェスティバル ラ・プティット・バンド バロック・アンサンブルの最高峰~ヴィヴァルディの『四季』』から
    『バロック音楽の最前線~クイケンの『四季』』他


リンク先を見ていただけますでしょうか。
クイケン氏がヴィオロンチェロ・ダ・スパラを構えている、モノクロの画像があります。
この楽器、厚みがギターほどもありました。
画像から受ける印象よりも実際はもっと大きいのです。
そして楽器には紐が付いており、その紐を首に掛けます。
写真の構えは楽器がよく見えるように写真撮影用のポーズでなく、この向きで演奏するのです。
しかしいくら大きくても通常のチェロに比べればはるかに小さいのですから、音はどうなのかと思いましたら、音は本当にチェロでした。
しかも低音がエコーを掛けたかのようによく響きます。

いやあ、不思議。
約2時間の演奏時間中、ついに見慣れることも聴き慣れることもありませんでした。
チェロの音を出すのには、この大きさで十分なんですね。
通常のチェロがあの大きさになったのは、足に挟んで弾きやすくするためなのかもしれません。
それに正直申しますと、この首掛けタイプの楽器は弾きにくいのではないかと思います。
ですから時代の波間に消滅していったわけですね。
それでも皆で並んで合奏している光景は、バッハ様やヴィヴァルディの時代はさもあらんと思われました。
現在のような、軽量、コロ付きのケースがあるわけでないし、移動手段や交通事情、いろいろ想像を巡らせると面白いです。

ところで画像のクイケン氏、実物もそうだったのですが、17世紀のオランダ絵画に登場しそうな雰囲気でした。
スーツでなく、レンブラントの『夜警』に出てくるような衣装が似合いそう。
ということで、最後にオマケです。

  『アムステルダム国立美術館』様より 『Collectie 』から 『Nachtwacht 』
by honnowa | 2008-06-01 06:00 | 音楽