『若冲と江戸絵画』展より 気に入った作品10
2007年 06月 03日
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060524/p1
このお人形たちかわいいですよね。
ポストカードも買ってしまいました。
『動植綵絵』や精密な鶏の絵と、画風があまりに違うのに驚きませんか?
いろいろなものが描ける人だったのですね。
精緻なものから飄々としたもの、かっちりしたものから崩したもの。
そして写実的なものからマンガチックなものまで。
以前から画集で知っていた絵だったので、今回この絵が観られてとても嬉しかったです。
それとともに、こんなかわいい絵までプライス氏にいるアメリカに持っていかれてしまったのだなあと、なぜか勝手に悔しく思ったりもしたのです。
でも若冲はいっぱい伏見人形図を描いたそうなのですよ。
40年にもわたって描き続けたモチーフだったそうですし、本人のみならず工房でも製作していたという話もあるようです。
ということで国内に幾つも残っているのです。
大部の画集を見ますと、やはり幾つも掲載されています。
実を言うと、今回の展覧会の絵が色がいいし、お人形のお顔もかわいくて一番いいです。
図録の解説によると、今回出展されたものとほぼ同じ図柄で同寸のものが、別の方の個人蔵であるようですし、実は愛知県美術館に寄贈された木村定三コレクションの中にも図柄は異なりますが伏見人形図があるのです。
しかも箱書きは熊谷守一なのです。
なんて灯台元暗し。
こちらのお人形たちにも一度会わなくては。
ところでそもそも伏見人形って何でしょう?
伏見で作られる土製の人形。桃山期より作られ、形・色とも素朴な味わいがある。伏見雛
(びな)。 三省堂提供「大辞林 第二版」より