展覧会 『若冲と江戸絵画』展を観ました
2007年 04月 21日
場 所 愛知県美術館
期 間 2007年4月13日~6月10日
内 容 アメリカ人 ジョー・プライス氏の伊藤若冲を中心とした江戸絵画コレクション
いつもならここで気に入った作品をいくつかあげ紹介するのですが、今回は出品作のほとんどを気に入ってしまいました。
日を改めて記事にしようと思います。
ふだんでも美術館に併設された図書館に行くと、よく若冲の画集を手に取ります。
日常に見る色彩に飽きてくると、野辺の優しい自然の緑や、パソコンのカラフルな画像や、街中の雑多な物たちの色でなく、日本画つまり岩絵具の赤や青の極彩色がどうしても見たくなります。
そんなときに都合よく日本画の展覧会があるわけでもありませんし、目薬のようにすぐ目に潤いを与えてやりたいので、てっとり早く若冲の画集を見るのです。
そうやって幾つもの絵を本から記憶しましたが、今回の展覧会を観て、かなりのものがプライス氏のコレクションにあるのがわかりました。
少々ショック。
若冲だけでなく丸山応挙、酒井抱一、長沢芦雪ら、コレクションの内容が素晴らしいのです。
明治期にかなりの傑作が海外に流失してしまいましたが、昭和にもしっかり持って行かれてしまったのですね。
あーあ。
プライス氏のコレクションは観ていてとても好ましく、気持ちがよかったです。
自国の人間ですと、学術的、歴史的価値など、いろいろな価値観がコレクションの形成に影響しますから、日本人にはきっとできなかったコレクションだなと感じました。
なによりも好きなものだけ集めましたという素直な喜びが伝わってくるのです。
案の定、パンフレットの中にこんな紹介が。
はじめのうちは、美術品をコレクションしているという気もなくて「好きなデザインのシャツが
あるから買っちゃおう!」という感覚。しばらくたって、そのうちのいくつもが若冲の作品で
あることを知って驚きましたが、でも、そういうことって、よくありますよね?好きでよく聴い
ていた歌の作曲家が実は同じ人だったとか・・・この食器いいなと思ったら実はお気に入り
のデザイナーによるものだったとか・・・
まるで「なんでも鑑定団」にでてくるおもちゃコレクターのようなコメント。
でもこれがコレクションの気持ちよさに顕れているのですね。
また行こう。
・公式サイト
・コレクションブログ http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20070413/p1
こちらのオフィシャルブログでは出品作全109点について画像と、プライス氏ご本人に
よる解説を見ることができます。