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ニュートラルな気づき 


by honnowa
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展覧会 『ルソーの見た夢 ルソーの見る夢』を観ました

展覧会名   ルソーの見た夢 ルソーの見る夢  ルソー、素朴派と日本
場   所   愛知県美術館
期   間   2006年12月20日~2007年2月12日
内   容   日本にあるルソーの作品、ルソーに影響を受けた日本の美術家の作品の紹介
気に入った作品
  『サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島』(ルソー)・・・音のない音楽が流れているかの
    ような静謐な世界
  『エッフェル塔とトロカデロ宮殿の眺望』(ルソー)・・・色使いが印象的
  『ROUSSEAU-KIT 「フットボールをする人々」』(青木世一)・・・ほっ、欲しい
  『アンリ・ルソー《フットボールをする人々》より』他(横尾忠則)・・・アンビリーバボー  



ルソーの絵はとても魅力があります。
しかしこんなにも日本の画壇に大きな影響を与えたことは知りませんでした。
西洋画家だけでなく、日本画、ジャンルを超えて写真にまで及ぶのです。
写真への影響は驚くものがありますよ。
なにしろ写真専門誌にルソーが紹介されているのです。
絵画が写真の真似をする例を観ることは多いのですが、写真が絵画の真似をするとどうなるか、観ておくのもよい勉強です。
日本画では、土田麦僊、小野竹喬らのビッグネームに、加山又造の作品まで。
加山又造はいくらなんでも引っ張りすぎと思ったら、ルソーの影響を綴った本人の自伝がありました。
洋画では岡鹿之助が筆頭でしょう。
点描の手法からスーラの影響はすぐにわかりますが、ルソーの影響も大です。
実際、岡の風景画は点描にしないとルソーそっくりで、へたするとルソーの絵として通用してしまうのではないかと思えるほどなのです。
あの藤田嗣治がルソーを敬愛していたのは意外でした。
久々に観た松本竣介、そうかあ、気づかなかった、彼の展覧会の図録をもう一度調べてみよう。
この展覧会にはわたしの大好きな有元利夫が三点も出ていました。
でも有元といえばイタリア・ルネサンスのフレスコ画とくるので、ルソーの影響はやはりこれまで気づきませんでした。
較べれば、木や雲の形などそっくり。
何よりの影響は遊び心かな、これはフレスコ画にはないものなので。
特筆すべきは横尾忠則、影響というよりは思いっきりパロディで遊んでくれているわけで、これは観ていただくしかありません。
でも横尾さんはルソーの価値もよくご存知で、ここで少し彼の文章を引用しておきます。
  今の現代美術に最も欠けている要素というか、現代美術が捨ててきた要素のすべてがア
  ンリ・ルソーの中にあるように、ぼくは思えてならないのである
    (横尾忠則『名画感応術-神の贈り物を歓ぶ』光文社 1997年)
横尾さんのこの本も読んでみたいな。
by honnowa | 2007-01-10 08:00 | 美術