沢田研二さんについて思うこと 6 ボッティチェリ好み
2009年 01月 01日
ジュリーのことを書くのはそれで一区切りつけよう、ネット追いも区切りをつけ、できればCDを買って、できればコンサートや舞台にも行って、正統派?ファンになってから、また書きたくなったら書こうと思っていたのですが・・・
ところがジュリーのこと書いていると楽しいんですよ。
また書いているうちに、いろいろなことがひらめくんですね。
日本文学に絡めてどうしても書きたいことがあるのですが、そこに行く前に、美術に絡めて書いていたら、また書きたいことができてしまいました。
そういうわけで年の始まりも、ジュリーの記事からスタートさせたいと思います。
「5」の記事では、ジュリーの手の美しさをレオナルド・ダ・ヴィンチに絡めてみましたが、次ぎはジュリーの鼻の形のよさをボッティチェッリと絡めてみようかなあと、画集を眺めていたのですが、結論から言うとジュリーのお鼻のほうがきれい。
「絵のように美しい」という表現がありますけど、絵よりもきれいな手や鼻を持っているジュリーって、本当になんて人だ~
どうして子供のころ、あれほどたくさんテレビで観ていたのに、この美しさに気付かなかったんでしょう。
でも美意識は、持って生まれてセンスのいい人もいますけど、教養や知識と同じように様々な経験を得て身に付けていけるものなんですよ、きっと。
ご本人がまだまだばりばりの現役であるうちに気づいてよかったです。
ではボッティチェリの描いた人物と比べてみましょう。
画像はすべて『アサヒグラフ別冊 美術特集 西洋編4 ボッティチェり』(朝日新聞社 1988年)によります。
『ヴィナスの誕生』(部分)(ウッフィツィ美術館)
海に浮かんだ貝殻に立つヴィナスの絵です。
口の形や大きさがジュリーに似ているとおもいます。
それから目ですね。
ジュリーの目の特徴と同じように、よく輝いてガラスのように硬質な感じがします。
全体図と解説はこちらをご覧ください。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より 『ヴィーナスの誕生』
『ざくろの聖母』(部分)(ウッフィツィ美術館)
とてもチャーミングな聖母様で、お鼻も魅力的なのですが、ジュリーの方がもっとすっとしています。
ボッティチェリの描く鼻は、もう少し肉付きがよく鼻翼がきもち上に向かって張っています。
ジュリーのほうは鼻翼がさらに小さく、やや下がり気味で、鼻筋が尖っているわけではないのにすっととおっています。
上掲の聖母様は左右に3人ずつ、美少年天使を従えています。
向かって右側にはこの3人です。
この中にジュリーがいても全然違和感ありませんよね。
『マニフィカトの聖母』(部分)(ウッフィツィ美術館)
この聖母様も美しい。
この方も5人の美少年天使を引き連れています。
向かって左側にいる4人です。
もちろんこの中にジュリーがいても全く遜色ありません。
こちらの絵は1483年頃の作、上掲の「ざくろ」のほうは1487年頃のようです。
ですからモデルも違うのでしょう。
二つの絵で、少年天使たち全員、顔が違います。
なんて人材豊富な。
当時モデルを斡旋するプロダクションでもすでにあったのではなかろうかと、想像を逞しくしそうです。
紹介したのがヒロインと少年ばかりなのは、成人男性はそれなりな風貌で描かれているからです。
同じように描かれたら、それこそ少女マンガですもんね。
少年や女性だとやや顔がぽっちゃりとしているので、もう少しジュリーを彷彿とさせる青年はいないかと、画集をめくってましたら1人みつけました。
『サン・バルナバの祭壇画』(部分)(ウッフィツィ美術館)
右端に立っている大天使ミカエルです。
画質がよくなくて、ごめんなさい。
画集でみると、大天使ですから、上掲の天使たちよりも、きりっとしています。
やはりガラスのような硬質な目。
ジュリーはボッティチェリ好みの顔だと思います。
この時代のこの国に生まれていても、ジュリーはやはり人気者になれたかも。
Wikipediaに、『ヴィナスの誕生』・『ざくろの聖母』・『マニフィカトの聖母』の全体図があります。
ご覧ください。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より 『サンドロ・ボッティチェッリ』