昨日は、
愛知県美術館の『2008年度第5期所蔵作品展』を観てきました。
歳を取ったせいか?企画展と併せて観るとキツイので、近場は分けて観るようにしようと思いまして。
それと木村定三コレクションも、じっくりと鑑賞したかったのです。
そのコレクションからは、文人画系列の近代の日本画が展示されていました。
今ここで「日本画」という言葉を使いましたが、近代までは掛け軸が標準の飾り方なので、展示も軸装です。
わたし自身は「日本画」という言葉に、現代の額装されたパネル状のものをイメージしてしまい、この言葉を使うのに一瞬戸惑ってしまいました。
さて展示には小川芋銭(おがわ うせん)が6点ありました。
芋銭をじっくり観るのは初めてですが、なかなかいいなと思いました。
彼の絵がいいと思えたのは、わたし自身が自然の愛護会に参加するようになり、自然の豊かさや美しさの味わい方を知るようになったからだと思います。
『若葉に蒸さるる木霊』は、パッと観たところ妖怪が描かれ不気味なのですが、日本の自然というものは、木立や川や岩が持つ気配を具現化すると、なるほどこのようになるのだろうと納得します。
キャプションによると、芋銭は「山水における自由の象徴なる水魅山妖(すいみさんよう)」と称しています。
一方では『登竜門』 『ニ鳥捕捉』はやんちゃな河童の戯画ですし、『桃花流水送漁夫』は遥かな峰から流れるゆったりとした大河をのんびりと漁夫が舟を漕いていて、その舟の後を桃の花びらを列になって流れている図です。河の両岸には桃の木の並木が続いていて、なんとものどかな春の風情です。
不染鉄は2点です。
『南海之図』 『南海の嶋』ですが、ともに波の描き方が見事でした。
キャプションによると「墨と水が紙にしみ込む速さの差を利用し」ているそうです。
村上華岳 『菩提樹下静観之図』
仏画は他にもありましたが、仏様の穏やかなお顔と、明るいグレーで描かれた樹木の枝葉が、清浄な空間を作っていました。
日高昌克(ひだか しょうこう) 『春暁』
この絵に好感が持てたのも、やはり自然の愛護会に参加して、自然への愛着が磨かれてきたからだと思います。
緑が萌えてきた山腹、木立、原の間に池が見えて、全体的にすこし霞が掛かったような穏やかな風景画です。
なんということもない景色なのですが、春の進んだHaの市民緑地の尾根と下湿地を北斜面から望む景色を彷彿とさせ、わたし個人は気に入ってます。
《参考サイト》
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より 『近代』 『御坊市』より 『御坊ゆかりの先人たち 日高 昌克』 (http://www.city.gobo.wakayama.jp/gobo/1120ka/kyoudono_ijin/senjin_doc/5.html)