ニュートラルな気づき 


by honnowa

2007年 04月 17日 ( 1 )

やっと宮城谷昌光の『楽毅』を読み始めました。
もともとは中国春秋時代を舞台にした井上靖の『孔子』を読了後に、戦国時代を扱った『楽毅』を読むつもりで用意していたのですが、どうにも活字が追えずに、しばらく積ん読状態でした。
『孔子』の文体が独特だったので、短くてテンポのよい宮城谷氏の文章に、頭がすぐに切り替えられなかったのです。

さて奈良の正倉院には聖武天皇と光明皇后の書蹟がそれぞれ伝わっています。
聖武天皇の線の細い字に比べ、光明皇后の字の力強さがなんとも対照的で、失礼ながらお二人の夫婦としての力関係や如何、とつい想像してしまうのです。
その光明皇后の書蹟の中に『楽毅論』というものがあり、一文字の中に太い、細いの抑揚をたっぷり効かせた文字が綴られています。
正直、こんな字を書く女性ってコワそう。
しかし後にそれは王義之の書を臨書したものとわかり、だからこんな逞しい文字なのかと納得したのです。
ところが、こんどは宮城谷氏の小説『楽毅』を手に取り、初めて楽毅が人物名で、しかも春秋戦国時代の武将であることがわかり、あらためてその『楽毅論』を臨書する光明皇后はどんな性格の女性だったのだろうと興味が湧いてきました。
もちろん書聖王義之の書ゆえ、内容の好みは二の次であったのかもしれませんが。
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by honnowa | 2007-04-17 05:43 |