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ニュートラルな気づき 


by honnowa
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『浅田真央 Book for Charity』 吉田順 1 真央ちゃんについて

やっと届いた本をようやく読むことができました。

読後感は浅田真央選手の演技を観た後と同じ優しい柔らかな気持ちになりました。
また同じように彼女の美しさにうっとり心酔し、彼女のアスリート魂に感服してしまいました。

本はチャリティー本と思えないくらい写真も多く、装丁がとてもフェミニンでかわいらしい。
おばさんでもあわあわするくらいなので、男性購入者は大丈夫かしらと少し心配になりかけましたが、大丈夫ですよね、とても真央ちゃんらしい雰囲気ですよね。
みんなでまおまおしましょう。

学研のスタッフさんの良い本を作ろうという気概が伝わりました。
また本の最後の「企画制作協力者一覧」にスタッフさんや協力企業の名前と共に、「本書をご購入いただいた皆様」と大きな文字で列記されており、今回のチャリティーに参加できてよかったと素直に嬉しくなりました。
学研さん、素敵な本をありがとうございます。
また著者の吉田さんもありがとうございます。

この本の収益は日本赤十字社を通して、東日本大震災の義援金として送られます。
まだ購入可能ですので、ぜひ特設サイト及び学研さんの広報ブログをのぞいてみて下さい。

『浅田真央 Book for Charity』 吉田順 1 真央ちゃんについて_c0100148_16521647.gif



さて以下から内容に触れますので、まだ知りたくない方はスルーをお願いします。


私は浅田選手についてネットで流れる話をこまめにチェックをしていますが、それでも本書で彼女の良さを新たに発見しました。

例えば真央流”愛の定義”
「愛っていうのは、人を笑顔にさせたり、優しい気持ちにさせたりするものだと思います。『愛の夢』を滑る時はいつも、誰かを笑顔にしたり、優しい気持ち、安らいだ気持ちになってほしいなあと思って、滑ります」(P39)
愛について語る人は多いですが、このような捉え方は珍しいと思いました。
「人を笑顔にさせたり、優しい気持ちにさせたりする」のは、癒し系真央ちゃんの本来というか地の部分でしぜんに無意識でやっていること、できてしまうことに見受けられたのですが、あの彼女の素敵な笑顔には
他者に対する愛の哲学が込められていたのですね。

彼女の”愛の精神”は震災以前に既にチャリティーをやりたいと考えていたこと(P89)や、著者のインタビューに目頭を押さえながら震災の話を語っていたこと(P92)、世界選手権のショートの後夕食を共にしながら村上佳菜子選手を励ましたこと(P69~70)など、私には冒頭の真央ちゃん直筆の「チャリティーブック刊行にあたって」すら彼女の愛の発露に思えます。

もう一つ真央ちゃんについて新たに知ったのは、彼女のモチベーションの在り処です。
お母様の言葉からですが、「真央が一番好きな瞬間というのは、自分が会場全体と、心を一つにした瞬間です。その感動を味わいたい。そう思って、真央は滑り続けているんです」(P87)、「お客さんと一体化したいから」(P90)「自分が完璧な演技をして、お客さんがスタンディングオベーションをしてくれて、みんなが幸せになれた時はものすごく感動する。その感動を、もう一度味わいたい」(P90)
これまでスケートがただただ大好きだった少女がついに一皮剥けましたか。
彼女の演技は内向きと言われることがあり、修験者のような印象を与えていました。
それはそれで魅力でしたが、彼女自身の考える愛をフィギュアスケートで実践しようとする時、『愛の夢』からこの先どのような演技を見せてくれるようになるのでしょう。
楽しみでなりません。
by honnowa | 2011-07-02 08:22 |