ニュートラルな気づき 


by honnowa
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フィギュアスケート PCSの定義

謎だらけのフィギュアスケートの採点。
PCSの各項目についても以下のように把握していましたが、ジャッジの採点を見ると面食らうばかりです。
言葉の定義が違っているとしか思えません。

PCS 構成点
SS スケート技術
TR 要素のつなぎ
PE 演技力/遂行力
CH 振り付け
IN 曲の解釈

額面どおりに受け取ると首を傾げることばかりです。

そこでルールブック上の正確な定義が知りたくなり探してみました。
日本スケート連盟のサイトを探してみると、PCSについて掲載されていたのは
「ISUコミュニケーション第1207号」でした。
これはソルトレークオリンピックの後(翌シーズン終了後、翌々シーズンに向けて)新たに採用された新採点方を通知したものです。
この文書以降さまざまなルール改訂がなされ、PCSの定義についてもISUのHPには「08A」なる2004年7月31日付け文書がUPされていますが、これの公式和訳が見つかりません。
そこで今回は個人サイトに掲載されていた「08A」の内容を引用させていただき、お勉強したいと思います。


「フィギュアスケート資料室」様より
構成点の基準(全種目共通)2004.9.17
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/9074/index.html

《スケート技術》

  定義:
全体的なスケーティングの質。すなわち、エッジをコントロールする能力と、エッジ、ステップ、ターンなどのスケート技術を用いて示された氷面上での流れ。また、それらの技術の正確さ。無理な力を使わずに加速したり、スピードを変化させたりする能力。

  基準:
・バランス、リズミカルなひざの動き、足運びの正確さ
・流れと楽な滑り
  リズム、強さ、クリーンなストローク、傾きを効率よく使って、ブレードに安定した滑りを伝えているか。ま
  た、体重をうまく乗せることで、無理な力を使わずに加速しているように見えるか。
・ディープエッジ、ステップ、ターンのクリーンさと正確さ
  クリーンでよくコントロールされたカーブ、ディープエッジ、ステップを見せているか。
・パワー、スピード、加速の多様さ
  多様とは段階的に変化させていること。
・多方向へのスケーティングの熟達度
  フォアとバック、時計回りと反時計回り、すべての方向へスケートし、回転も両方向にされているか。
・片足スケーティングの熟達度
  両足スケーティングだけではいけない。
・(ペア、アイスダンスで)ユニゾンの中で両者が示す、技術熟達度の等しさ
・(コンパルソリーダンスで)氷面の覆い方

《要素のつなぎ》

  定義:
すべての技術要素をつないでいる、多様で複雑なフットワーク、ポジション、動作、ホールド。シングル、ペアでは技術要素の出入りも含む。

  基準:
・多様さ
・難しさ
・複雑さ
・質(ペア、アイスダンスではユニゾンを含む)
・(ペア、アイスダンスで)両者の仕事量のバランス
・(アイスダンスで)ダンスホールドの多様さ
  サイドバイサイドやハンドインハンドに偏らないこと。
要素のつなぎは音楽に合わせて長くなったり短くなったりするが、ブレード、体、頭、腕、足を充分に使い、クロスカットは最小限に止めるべきである。

《演技力》

  定義:
音楽や振付けが意図するところを表現するための、肉体的、感情的、知性的な関わり。また、動きの質と正確さ。ペア、アイスダンスでは動作の調和も含む。

  基準:
・肉体的、感情的、知性的な関わり
  どの種目でもスケーターは、音楽を充分に理解し、心の底から、全身で、すべての動作を行わなければ
  ならない。
・身のこなし
  身のこなしとはトレーニングされた体内の強さで、これによって体の中心からの動作を楽に行うことが
  でき、姿勢は一つの動作から次の動作へ流れるように移る。
・スタイルと個性
  スタイルは、音楽によって喚起される独特なラインや動作。
  個性は、個々の好みと芸術的志向とが結びついて、プログラムの概念、様式、内容にもたらされるもの。
・動作の明瞭さ
  明瞭さは、洗練された体・手足のラインと、動作の正確な実施とによって特徴づけられる。
・多様性とコントラスト
  テンポ、リズム、勢い、大きさ、高さ、動作の形、角度を様々に使ったり、対比させているか。
・投影(プロジェクション)
  エネルギーを発し、観衆と目に見えないつながりを持っているか。
・(ペア、アイスダンスで)ユニゾンと単一性
  上記6つの基準を満たすために、両者が等しく貢献しているか。
・(ペア、アイスダンスで)演技のバランス
・(ペア、アイスダンスで)両者の間合いに関する意識
  両者の間の距離やホールドの変化をうまくコントロールしながら行っているか。
・(ペアで)
エッジ、ジャンプ、スピン、ライン、スタイルに関して等しい技術を見せることは、視覚的なユニゾンに必要である。また、ストロークや、手足・頭の動きも同じように行い、スピード・パワー面での運動量も等しくあるべきである。

《振付け・構成》

  定義:
バランス、統一性、空間、パターン、構造、フレーズの原理に従って、すべての動作を計画的に展開させた独創的なアレンジ。

  基準:
・均整(重点のバランス)
  構成を美しくするために、各部に等しく重点を置いているか。
・統一性
  すべての動作が目的を持ってつながっているか。プログラムに統一性があるのは、ステップ・要素・動作
  がすべて音楽によって動機づけられ、また、大きくても小さくても各部がすべて全体の中で必要不可欠
  に思え、根底にビジョンがあったり、全編を貫く象徴的な意味があったりする場合である。
・公衆との空間の利用
  動作の一つひとつが、360度どの角度にいる観衆にも伝わるように行われているか。
・パターンと氷面の覆い方
  パターンや移動する方向にさまざまな面白さや意味を持たせて、デザインしているか。
・フレーズとフォーム
  動作が音楽のフレーズに合わせて構成されているか。フレーズとは、1つの衝動によって起こされ、展
  開し、帰結するまでの一連の動作。1つのフレーズは、楽に自然と次のフレーズへ流れる。フォームとは、  適当な数と順序のフレーズによって表現されたアイデア。
・趣旨、動作、デザインの独創性
  動作とデザインについて個々に見通しを持ち、音楽や根底にあるビジョンから喚起される独創的な構成
  を追及しているか。
・(ペア、アイスダンスで)趣旨に対する責任の分担
  両者が、一つの作品を作り上げることを目指し、ステップ、動作を同じくすることで、美しい構成を追及す
  ることに等しい役割を担っているか。

《曲の解釈》

  定義:
氷上の動きを通じた、音楽の独創的、創造的表現。音楽のテンポに常に注意を払いながら、テンポ・リズムを様々に使ったり、メロディ、ハーモニー、リズム、音色、歌詞、形式など音楽のニュアンスを反映させる技巧を細かく使ったりする、解釈の熟達度。

  基準:
・音楽に合わせた楽な動き(タイミング/コンパルソリーダンスでは独立した構成要素)
  リズム、テンポ、効果的な動作、無理のない流れを通して、音楽を正確に形にしているか。
・音楽のスタイル、特徴、リズムの表現
  プログラム全体を通し、体、スケート技術を使って、音楽の特徴、様式を表現しているか。メロディ、ハー
  モニー、リズム、音色、歌詞、形式など音楽の構造に喚起される、ムード、様式、形態、主題を描写して
  いるか。
・音楽のニュアンスを反映させた技巧
  作曲家や演奏者が音楽の強度、テンポ、原動力に細かな変化をつけるために用いた芸術的手法(ニュ
  アンス)を、スケーターが、洗練された巧みな技で表現しているか。
・音楽の特徴を反映させる両者の関係
  両者が、同じ程度の感受性を持ち、音楽のニュアンスの理解に至るまで、等しい関係(解釈に関するユ
  ニゾン)を築いているか。また、音楽に合わせるだけでなく、両者が互いに身を委ね、より大きなものを創
  造しているような親密さがあるか。
・(オリジナルダンス、フリーダンスで)音楽を自分たちのものにできているか。


これを一読して理解できるほど、スケート知識も国語力も持ち合わせていないのがつらいのですが、どうも採点範囲が重なっており、そこが過剰に加点されているように思えます。
例えば「スケート技術」ですが、この定義ですと要素のステップとスピンも含まれています。
また「要素のつなぎ」の定義に「フットワーク」とあるのは、「スケート技術」と重なっています。
もう少し精査したいのですが、頭がパンクしそうなので、今日はここまで。
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by honnowa | 2011-06-05 22:30 | パフォーマンス