「ACT SHAKESPEARE」 1 ジュリーとシェイクスピア
2009年 09月 13日
1993年3月20日、東京グローブ座で収録されたものです。
ジュリーは当時44歳。
その年のシングルは「そのキスが欲しい」(5月20日発売)
わたしがまったく知らない頃のジュリーです。
音楽劇「ACT」シリーズは1989年から1998年まで行なわれ、全10作ありますが、その内「ACT SHAKESPEARE」は5作目となります。
ACTシリーズを視るのはこれが初めてですが、とてもいい!
ジュリーとシェイクスピアはとても相性がいいように思えました。
ACTシリーズを全部シェイクスピアの作品でやってもらってもよかったなあ、と思うくらいです。
(こんなことを書いていても他の作品を観れば、「それがいい」と言うに違いないんですけどね)
音楽劇でなく、通常の演出の舞台も観てみたいです。
「ACT SHAKESPEARE」はシェイクスピアその人を題材にした舞台ですが、途中で『リア王』、『リチャード三世』、『ハムレット』のセリフが挟まれています。
本であたってみると、小田島雄志訳のシェイクスピア全集からそのまま採られていました。
それぞれの人物となってこれらのセリフを語るときのジュリーが、たまらなく素敵です。
シリアスで怖い表情のジュリーがもっと見たい~♪
なのでシェイクスピアの戯曲そのものを演じてもらいたいです。
実はわたしはシェイクスピアの戯曲はこれまできちんと読んだことがなかったのですが、「ACT SHAKESPEARE」を視た後、小田島雄志訳でジュリーの声音をイメージしながらなら読めそうだなあと思い、まずは『ハムレット』をするすると読んでしまいました。
若いころから一度はちゃんと読んでみたいと思っていたのにどうしても読めなかったシェイクスピアを、こうして読めたということに、ちょっと感激しています。
戯曲を楽しく読むコツですね。
登場人物ごとに違う役者さんが演じる舞台そのものを想像するのでなく、今回の「ACT SHAKESPEARE」のように、ジュリーが声音を変えて様々な人物を演じ分けるのを脳内で聞きながら読むという具合です。
『ハムレット』の諧謔溢れる台詞と、ジュリーの艶のある声と台詞回しがなんともうまく嵌ります。
勢いを借りて、『リチャード三世』も読み始めました。
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