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ニュートラルな気づき 


by honnowa
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沢田研二さんについて思うこと 14 『探偵~哀しきチェイサー』

よく美術のお話しをする方に、ブログを書いてますとURLをお知らせしました。
せっかくなので絵について何か一筆と思うのですが、今日書くのはジュリー絡みです。
そうなんです、話しませんでしたけど、実は昨年秋から沢田研二さんにハマってしまったのです。
ハハハ~
ばれてしまいました。
ついでに書くと6月にはジュリーのコンサートにも行っちゃうんですよ。
会場は、愛知県芸術劇場 大ホールです。
6月の出張報告、どうかお楽しみに~

さて本題です。
明後日からいよいよジュリーの音楽劇『探偵~哀しきチェイサー』が始まります。
この舞台は、1978年発表のジュリーのアルバム『今度は、華麗な宴にどうぞ。』に収録されている『探偵~哀しきチェイサー』を舞台化したものです。
このアルバムにはシングル『ダーリング』が、1つ前のアルバムには『勝手にしやがれ』が、後には『LOVE(抱きしめたい)』が収められていて、3アルバムとも作詞 阿久悠、作曲 大野克夫というジュリーの歌謡曲路線全盛期のころです。
当時はファンでなくても、この時期のジュリーのシングルを知らないはずはありませんが、アルバム曲となるとちょっと・・・
『探偵~哀しきチェイサー』はどんな曲なのでしょう。
先日まで某動画サイトで聴くことができたのですが、残念ながら取り下げられてしまったようなので、ご紹介できません。
でも素人さん?が自らの歌声で公開されてますので、どんな曲か知ることはできます。
どうしてなかなか、いい雰囲気で歌われてますよ。

  音楽ダウンロード・音楽配信サイト MySound ホーム > つよしのユーザーページ > 公開作品
    > 『探偵(哀しきチェイサー)』


つよしさんのコメントから、阿久悠さんHPに行きましたら、エッセイとともに歌詞が紹介されていました。

  阿久悠オフィシャルホームページ『あんでぱんだん』 > あまり売れなかったがなぜか愛しい歌
    > 『第50回「探偵ー哀しきチェイサー」』


材料がそろったところで、わたしの感想です。
あまりのミスマッチの妙にびっくりした、というのが第一印象です。
ハードボイルドな歌詞に、ハイトーンのなんてやさしいメロディーがついていることか。
素人の浅はかな考えでは、とても1つの楽曲として成り立たないと思うのですが。
全然別の曲に、違う歌の歌詞が、たまたま語数がうまく合ってしまったような偶発性すら感じます。
ただジュリーの伸びやかな声はメロディに合っており、アメリカの探偵小説風な歌詞もジュリーが歌うなら何らおかしくない。
まさに阿久さんがエッセイで書かれているとおり、「作詞家、作曲家、歌手は、どうすればプラス方向に裏切ることが出切るか」、3つの才能の掛け算でできた歌だと思いました。

詞先か曲先かわかりませんが、もし詞が先で(たぶんそんな気がします)この曲を作ったとしたら、一番異彩を放ったのは大野さんと言えるでしょう。
詞のイメージがあまりにも明確で、誰もがくっきりと映像を思い描くことができますもの、しかも万人に大差がないくらいに。
それに大野さんは、ドラマ『太陽にほえろ!』や、アニメ『名探偵コナン』の音楽も担当されているから、もっとハードボイルらしい曲も作ろうと思えばできたはずです。
さすがの阿久さんも裏切りを期待していたとはいえ、心底驚いたでしょう。
でも大野さんにこのような陽性な曲を作らせたのは、1番の出だし「ウイスキー ソーダーで割って」に尽きますから、結局は阿久さんのお導きということになります。

ウイスキーのソーダ割りって、ハイボールのことですよね。
この飲み物がおおよそハードボイルドらしくない。
ハードボイルドならストレートかロックでしょ。
それが阿久さんがソーダで割ったものだから、炭酸の爽やかな曲調になり、詞のどの部分よりも、罪を犯した女の儚さが浮かびあがってきました。


《続きの記事》

  『「探偵~哀しきチェイサー」の歌詞について』 (09/04/02)  


《参考サイト》

  フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より 『沢田研二』

  『JASRAC』 > JASRAC会員作家インタビュー > 『大野克夫』

  『日本テレビ音楽㈱』 > 作家インタビュー > 『第1回 大野雄二先生』
by honnowa | 2009-04-01 21:17 |