ニュートラルな気づき 


by honnowa
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節分と立春

節分の翌日は立春です。
『新改訂版 俳諧歳時記(春)』(新潮文庫)の凡例を見ますと、「春の範囲は、旧暦の立春より立夏前日まで」とありますので、節分の記載は冬の部となります。
冬の巻の「時候」の最後の紹介が「節分」になっていました。
「節分」の一つ前が「冬終わる」
それからもう一つ前は「春待つ」「春近し」「冬ふかし」
一方、春の巻は「春」から始まり「立春」「寒明」「早春」「春浅し」「春めく」です。
暦としての季語と、生活感情としての季語が混ざっていますが、単語を並べただけでも、色彩のグラデーションのように冬から春への移り変わりが感じられます。
節分は冬で、しかし翌日はもう立春なのだと実感を新たにしました。

俳諧歳時記で節分の句はわかりましたが、できれば和歌も知りたいものです。
そこで手元にある古今和歌集を見ましたが、節分の歌はなさそうです。
そもそも節分とはいつごろからの行事なのでしょう。
Wikipediaによると、昔から宮中行事はあったものの、「柊の枝に鰯の頭を刺したもの(柊鰯)を戸口に立てておいたり、豆撒きをしたりするようになった」のは、近代以降のようです。
また豆まきは、「寺社が邪気払いに行った豆打ちの儀式を起源とした行事であり、室町時代の書物の記載事項が最も古い記載事項から少なくとも日本では室町時代以降の風習となっている」ということです。

念のため国際日本文化研究センター(http://www.nichibun/ac.jp/)の和歌データベースも検索してみました。
ここには二十一代集をはじめ、16世紀までの主要な和歌集の歌がデーターベース化されていますが、やはり節分にちなんだ歌はなさそうです。
もう一つ和歌を調べるのに、いつもお世話になっている『やまとうた』様でサイト内検索をしましたら、下記の歌をみつけました。

「豆」で検索

  大田垣蓮月 おおたがきれんげつ 寛政三~明治八(1791-1875) 俗名:誠(のぶ)
  歳の暮豆をかぞへてうまごのもてくるを手にとりて
  たなそこに満ちてこぼるる豆みれば人たがひかとあやしまれけり(海人の刈藻)

「節分」で検索

  上田秋成 うえだあきなり 享保十九~文化六(1734-1809) 
                   号:無腸・余斎・鶉居(じゅんきょ)
  追儺
  年ごとにやらへど鬼のまうでくる都は人のすむべかりける(藤簍冊子)

解釈はそれぞれリンク先をご覧ください。

多くの和歌集が春の部から始まり、たくさんの立春の歌が詠まれたのとは対照的ですね。
それが今や、節分の行事にスポンサーが付き? 恵方巻にパン屋さんも参入し、豆まきには芸能人も参加するなど、節分行事の賑わいばかりが目立ち、立春の何とももの静かなことです。
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by honnowa | 2009-02-07 00:39 | 文化と歴史